ビジネスFIREを咎めることはおかしいのだろうか


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FIREという新しい生き方が世間に広まるにつれ、密かに、ある言葉も囁かれつつあります....

それは...ビジネスFIRE。

 

実際には、以下の二つに分類されると思っています。

 

①実際にはFIREしていないのに、恰もFIREしているように見せかけて、情報発信し、金儲けをすること。

②FIREという単語を使って、詐欺投資に誘導し、金儲けをすること。

 

後者の②は論外。

実際詐欺をやっている業者もいるようですので、普通にご注意ください。

 

では前者の①はどうなのでしょうか?

 

今日は、この前者。

所謂、FIREしているように見せかけて、金儲けしている方々について、考えてみました。

 

 

ビジネスFIREの分類

まず、ビジネスFIREにも何種類かありますので、以下に分類してみました。

 

①脱サラタイプ

それって脱サラやん?と言われるタイプ。

Retire Early、つまり早期引退とは、サラリーマンをやめること。

 

仕事を辞め労働収入がなくなり、金融収入だけ...と思いきや、実は事業所得が存在する。

 

②主婦型タイプ

それって主婦じゃないの?とツッコまれてしまうタイプ。

 

「ねー貴方。来年から扶養に入れてくれない?」

「あれ?FIREしてたんじゃないの?」

「ああ、あれ?もういいわ。絡んでくる変なのもいるし」

 

例えFIRE失敗しても、最悪伴侶の扶養に入ればよい。

これ以上ない安全マージンを持った、ある意味最強のFIRE。

 

③親の脛齧りタイプ

資産家の親がいるタイプ。

 

「ねーパパー、お金無くなっちゃった。」

「しょーがないなぁ。今度は無くすんじゃないぞ。」

「わーい、パパ、ありがとう!」

 

FIRE達成の半分は、親からの援助のおかげ。

それについての言及が少ないのは、片手落ちではないかと思われます。

 

リタイアそれ自体は問題なし

誤解しないでほしいのは、リタイアすることそれ自体は問題ない、という事です。

 

実際、金融資産/所得だけでリタイアするのは結構リスキー、という彼らの主張には、一理あると思っています。

暴落が来たら、対応が難しい、と言われると確かになぁ...

 

その為に、

・何らかの事業所得を確保しておく事。

・いざとなれば伴侶に助けてもらう事。

・親から経済的にバックアップしてもらう事。

 

リタイアするなら、金融所得に加え、これらの+αといった安全マージンを取る事は全くおかしくない。

寧ろ賢い選択だと思います。

 

それだけなら、問題はないのですが…

ただ、ビジネスFIREするとなると、話は別です。

 

+αをあんまり言わない

「株式へ長期投資し、並行して節約をすることで、FIREは達成できる!」

「副業を始めよう!ブログやYotubeなどがお勧め!」

「実際、僕はそうやって達成しました!」

 

ビジネスFIREの主張は大体こんな感じ。

 

勿論、投資や節約や副業も、FIRE達成の一助になったことは間違いないでしょう。

 

ただ、本質的に、貴方たちがFIRE出来たのは、上述した+αの要素も少なくなかったのでは?

 

確かに、数千万円の金融所得だけで、生活費はギリギリ賄えるとは思います。

 

しかし、イレギュラーが起きた時のバッファとして、+αの存在があったからこそ、仕事を辞める決断ができたのでは?

 

にも拘らず、余りにもその+αの存在を矮小化して、投資と節約、副業の部分を声高にアピールする。

まぁそりゃそうです。

失敗したらパパや旦那に頼るつもり、と言うとビジネスになりませんからね。

 

ただ、だからこそ、真実を全て開示せず、都合のいい部分だけ抽出してビジネスFIREをされている方のことを、素直な気持ちで見れないのです。

 

詐欺のように見える点

そもそもビジネスFIREの収益モデルって、マルチと同じ構造なんですよね。

 

マルチ

これをすれば君もお金持ちになれる!と言って集客し、金を吸い上げる。

ビジネスFIRE

これをすれば君も自由な時間を手に入れられる!と言って集客し、金を吸い上げる。

 

 

お金で人を引き付けるか、自由で人を引き付けるかの違い。

本質的には、どちらも魅力的な餌を撒いて、金を巻き上げる所が似ています。

 

...ちょっと強引ですかね?坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態になってますか?

 

ちょっと脚色して話すのは悪いこと?

勿論、ビジネスFIREは、マルチ程悪質ではない、と思います。

 

マルチは、友人関係や今後の自信の人生に影響が出るぐらい悪質。

 

しかしビジネスFIREは、マルチと違って何か買わされるわけでは無く、精々著者のFIRE本を買わされるぐらい。

実害は、ほぼほぼないと思われます。

 

もし、ビジネスFIREを真に受けて。

多少の金融資産のみを頼りに、且つ不動産等の他の資産を全く持たずに、仕事を辞めてしまい。

 

現在、困窮している人がいたら、ビジネスFIREインフルエンサーは、責任持てよと思いますが。

 

金儲けは悪いことなのか?

まぁ、ビジネスFIREインフルエンサーの方々も、別に嘘は言っていないんですよね。

自分たちがFIREを達成できた、全ての要因を言っていないだけで。

 

都合の悪い部分は言わずに、耳障りの良いことだけを言って、フォロワー達から小銭をせしめる。

 

僕たち、私たちは夢を売る商売!

日々仕事で消耗している人達に、夢を見せてあげているんだ。

ちょっとだけ言っていないことがあるけど、それの何が悪いの?

 

そう思っていることでしょう。

あくまで合法的に行われる商業活動。

悲しいけど、よくある話です。

 

自分の実力と勘違い

では、何故ここまでビジネスFIREインフルエンサーを批判するかというと...

③の、親が資産家タイプが、私ちょっと駄目なんですよ。

 

一億円の資産を、投資と節約で貯めることが出来た。

この金融資産でFIRE生活してます!労働に縛られない、自由な生き方。

FIRE最高ぅ!

 

そういった文言に惹かれて調べてみたら、親から援助三昧だった。

 

ご両親から、経済的資本と文化的資本をふんだんに与えられ育てられた坊ちゃまが、投資家を気取り、偉そうに講釈を垂れる。

 

今の自分の地位が、自分の実力で勝ち取ったものだと勘違いし。

コラムと称して、自慢話をする上流階級が、こういっては何ですが、ちょっと苦手です。

 

彼らが努力をしていない、とは言いませんよ。

しかし、良くもまぁ、ドヤ顔で本を出版できるものです。

 

親御さんも、品性だけは教育できなかったのだろうか?

 

まぁ、ごく一部の人間が、悪目立ちをしているだけ、だとは思いますが。

 

終わりに

すみません。つい熱くなってしまいました。

こんな感じで、何の意味もなく、無駄に一人で気分を害しております。

 

しかし、ビジネスFIREって、余り批判されていないイメージなんですよね。

数万人ものフォロワーがいることに、ちょっと衝撃を受けています。

 

一部、強烈なアンチも見受けられますが。

世間では、ビジネスFIREを見て気分が悪くなる方は、少数派なのですかね?

 

実際問題、都合のいいことを多めに説明し、都合の悪いことは少なめに説明するのは、誰しもがやっている手法。

 

仕事だけではなく、プライベートでもそう。

都合の悪いことも、包み隠さず開示できる誠実な人が、この世にどれだけいるのでしょうか?

多かれ少なかれ、皆やっていることです。

 

もし仮に、自分が同じ立場になったとしたら...?

人間、金を持ったら次に欲しい物は、名誉。

メディアに煽てられ、調子に乗って本を出版しない、とは必ずしも言い切れないかもしれません。

 

であれば、ビジネスFIREの方々の行いを咎めることも、また間違っているのでしょうか?

 

何が正しくて何が間違っているのか。

分からない。私には、分からない...

 

パトラッシュ、僕はもう疲れたよ。

出典:フランダースの犬
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