思い返せば、数年前。
FIREという言葉を知った時から、この思想に魅了されていました。
土日休日も働かなければならない職場環境。
理不尽なクレーム。訳の分からん上からの指示。
何のために生きているのか、わからない日々。
そんな日々に、FIREという生き方はあまりにも眩しすぎたのです...
しかし、FIREする為に知識を蓄えようと、関連本を読み進めていくうちに…
ある気づきを与えてくれた、3冊の本に出会いました。
今回は、私に衝撃を与えてくれたそんな3冊の本を、紹介したいと思います。
- ゆるFIRE 億万長者になりたいわけじゃない私たちの投資生活
- 今日からFIRE!おけいどん式 40代でも遅くない退職準備&資産形成術
- 年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」
- 終わりに
ゆるFIRE 億万長者になりたいわけじゃない私たちの投資生活
アラサーになり、それまで付き合っていた真面目に働くサラリーマンと結婚。
仕事も辞めて、主婦に早変わり。
その後は、自身をブランディングし、主婦ながらアラサーでFIRE達成を宣言!
主婦なのにFIRE?
そんな批判も、アンチ乙!で一刀両断。
家事だって立派な仕事!
掃除や洗濯、料理などの家庭内労働をすることで、その対価として旦那から家事代行料を貰っている!
プラスして、株式投資の配当金で、毎月の生活費を賄っている!
だから、私はサイドFIREしている!
...などと、一部の隙も無い完璧な論理を展開。
そして、その内容をブログやYoutubeで発信し、フォロワーもなんと今や数万人。
最早そちらの収入で十分な為、家事代行料が無くとも、サイドFIRE達成!
本当にFIRE系インフルエンサーの仲間入りを果たしました!
FIREをしてから、FIRE系インフルエンサーになるのではなく。
FIRE系インフルエンサーを演ずれば、自ずとFIREすることが出来る!
まさにコペルニクス的な発想!
FIREしたい全ての女性が目指すべき、カリスマ的存在!
本書には、NisaやiDecoだなんだと書いていますが、其方は枝葉の部分。
本質はそこではなく。
リスクのあるインフルエンサーといった自営業にチャレンジにあたって。
サラリーマンの旦那という、保険を確保する事が大切だと言う事を、教えてくれます。
失敗しても、最悪旦那の扶養に入れば良い、という心理的安全マージンは、やはりでかい。
勿論、著者も色々と試行錯誤し、努力した結果でもあるとは思いますがね。
みんなも、FIREしたければ結婚しよう!
今日からFIRE!おけいどん式 40代でも遅くない退職準備&資産形成術
40代でも遅くない、と言いつつ、40代からではもう遅いことを、改めて教えてくれる良書。
資産家の親から様々な援助を得ているのに、40代半ばまでFIREしなかったのは逆に凄い。
FIREする為には、何よりもまず裕福な家に生まれること。
それをシンプルに、改めて教えてくれます。
親の援助を受けるのは、別に良いです。
多少なりとも皆受けていますし。
ただ、FIRE出来たのは
・1/3は親の援助
・1/3は節約と投資
・1/3は独身と実家暮らし
と正直に書いてくれれば良いのに、親の援助等にはあまり触れず、節約と投資を強調するのはバイアスかかってません?
個人ブログならともかく、本を出版するなら、その辺もっと正直に書くべきじゃないです?
「僕がFIRE出来たのは、節約と投資をしてきたから!」
うーむ…勿論それも一つの要因だとは思いますがね。
資産形成術の本なのに、最後手作りカレーの写真を見せられた時は、脳がバグったかな?と一瞬自分を疑いましたよ。
みんなも、FIREしたければカレーを作ろう!
年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」
年収300万ホイホイ。
年収300万円且つ貯金ゼロから7年で、どうやってセミリタイアするか?
作者ならではの緻密な理論で展開してくれる。
要約すると
・生活費を月100,000円に抑える。
・月50,000円はフリーランスで稼ぐ。
・残りの50,000円を、不労所得で得る。
不労所得を年利4%で計算すれば!
1500万円で!
サイドFIREが出来るんだよ!
1500万なら、年収300万でも死ぬ気で頑張れば7年で貯める事は可能!
...などと、どこかで見たような一部の隙も無い完璧な論理を展開。
これを読んだとき、一回では理解不能で、もう一度読み直しましたよ。
年利4%の部分について税金が全く考慮されていない点。
50,000円をフリーランスで稼ぐ前提は、果たして良いの?という点。
何より、月100,000円で一生生活しなければならないという、ハードルの高さは些細な事。
浅学な自分では、完全に納得できなかったことが悔やまれる。
この本を読むと、人は信じたいものを信じる、という名言を思い出させます。
辛い真実よりも、優しい嘘に包まれたい…
仕方ないじゃない、人間だもの。
終わりに
如何でしたでしょうか?
これらの書籍は、セミリタイア熱に浮かされていた自分に、冷や水を浴びせてくれた啓蒙書。
「あれ?この資産でセミリタイアしても本当に大丈夫なのか、これ?」
そう考えさせてくれた、名著です。
こんな書き方していますが、感謝しているんですよ?
特に皆、きちんとセーフティネットを張っているところが素晴らしい。
ある方は、真面目な伴侶を捕まえ。
ある方は、親の資産。
ある方は、事業所得。
「一度しかない人生。チャレンジしなくてどうする?」
「たとえ失敗しても良い。やらなくて後悔するより、やって後悔した方がよい」
耳障りのいい言葉ですが…
そんな言葉は、安全な所にいる奴の綺麗事か、他人にリスクを取らせることで肥え太ってる奴の勧誘トーク。
チャレンジしていいのは、失敗してもリカバリーできる状況を構築している人間だけ。
この言葉が、身に沁みます…
しかし、それでも…それでも…
以上!