最近、結構本を読んでいるんですよ。
平均して週に2、3冊程。
多い時は、それこそ一日一冊のペースで読んでいます。
基本的には好きな作者の本を購読することが多いのですが、レパートリーを増やすため、読んだことない作者の作品にも手を出しています。
今回は、そんな中で面白かった作品の一つ、「傲慢と善良」を紹介したいと思います。
あらすじ
39歳のイケメン社長が、40歳を目前に慌てて婚活。
モテモテだったのも30代前半まで。
いい女は大体結婚していて、会う人会う人「ピンとこない」と焦る日々。
そんな中、ようやく結婚してもいい70点の女が現れたものの、過去の彼女と比べるとどうしても見劣りして、結婚の決断ができないのがイケメン。
女友達に、自分の彼女を70点と言われても、言い返せない始末。
そんな中、彼女が最近ストーカー被害に遭っているようで...?
所感
イケメン社長の独白が結構刺さります。
若いころは、付き合っている彼女が結婚を迫ってきた時に引いていたくせに、いざ40を目の前にして何故あの時結婚しなかったのか、と後悔する。
イケメン社長の傲慢さ。でも仕方がありません。それだけのステータスを持っているのだから。
そして、彼女の「善良」さ。
いい子と呼ばれてきた彼女の内面も、蓋を開けてみればいい感じにドロドロしていて魅せてくれます。
結末は、ちょっと個人的に納得いきませんでしたが、充分読ませてくれる良作でした。
終わりに
高望みなんてしてません。星野源レベルの、普通の男でいいんです。
その普通って、なんですかね?
もっと自分にはふさわしい相手がいるはず。
そう思って、年を重ねてしまった、傲慢で善良な男女の物語。
こんな自分にいい人なんて見つかるはずない、と謙遜しておきながら。
オタクや陰キャはシャットダウン。
いやー、なまじスペックがそこそこ高いと、自分を安売りできなくなるのでしょうね。
イケメン社長のことを笑えませんわ。
いや、イケメンでもないし社長でもないですけどね。
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