民主主義の敗北...じゃあ一体ウクライナはどうすれば良かったの?


スポンサードリンク

恐ろしい...恐ろしい...

ウクライナとロシアの戦争が始まってまだ数日ですが、既にウクライナ側の敗色濃厚。

ウクライナが一方的にボコられて、首都キエフも陥落間近な状態。

 

最初からロシアとウクライナとでは戦力差があり過ぎて、戦いにならないのは分かっていましたが...

恐ろしい。この令和の時代に、侵略戦争が起きること自体が、恐ろしすぎます。

誰も助けてくれない

何が恐ろしいって、NATOウクライナを助けないことが恐ろしい。

 

NATO、所謂北大西洋条約機構は、当時のソ連、今のロシアに対抗するために作られた欧米主導の国際組織。

 

今回の戦争も、もとはと言えばNATO、というか欧米諸国が十数年前にウクライナにちょっかい出したことがきっかけなわけですよ。

ウクライナに対し、経済的な恩恵や見返りをちらつかせ、ロシアを切ってNATO側につけよ、と誘ってきたわけですよね?

 

で、経済的に困窮していたウクライナがそれに乗っかろうとして、激おこロシアに攻められた、という流れ。

ロシア側からしたら、バルト三国をはじめとしたソ連時代の同盟国をどんどんNATOに取り込まれていって、当時まじやべー状態。

そんな状況下で、最後に残ったウクライナまで取り込まれたらたまったもんじゃありません。

 

というか、ソ連解体時にNATOはこれ以上拡大しない、ということをアメリカとロシアとで約束したのに、それを反故したのは欧米側。

ロシア側からしたら、話が違う!となりますわな。

 

で、話は戻って、当然ロシアに攻められたウクライナとしてはNATOに助けを求めるわけですが...

 

NATOはロシアを非難するだけで、援軍はよこしてくれない始末。

そりゃないぜNATO、とウクライナが思うのも尤も。

 

民主主義の敗北

そりゃ、助けに来たら核撃つぞ?とロシアに脅されたら、なかなか助けに行けないのは分かります。

ただ、これでNATO、というより民主主義側は、有事の際は他国を見捨てることが明らかになってしまいました。

ウクライナは、まだNATO加盟前だからセーフ。という理論は成り立ちません。

 

経済制裁?勿論それも大事ですが、民主主義国家が助けを求めているのに、誰一人として援軍を派遣しなかったことは、事実として残ってしまいました。

 

私たち民主主義国家は、民主主義の精神に乗っ取り、自分たちに火の粉が来るのが嫌なのでウクライナを見捨てた。

ウクライナ人にそう言われても仕方ないと思います。

 

第二次世界大戦時に、ドイツの牧師であるマルチン・ニーメラーの言葉を思い出しましたよ。

 

  • ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから。
  • 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった。私は社会民主主義者ではなかったから。
  • 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった。私は労働組合員ではなかったから。
  • そして、彼らが私を攻撃したとき、私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった。

 

恐ろしい...日本だって対岸の火事ではないのが恐ろしい...

この西側諸国の体たらくを見て、ロシア側は北方領土問題に新しい切り口を見せてくる可能性はあります。

 

そうなったとき、同盟を結んでいる欧米諸国は、果たして日本を助けてくれるのでしょうか?

勿論、利害関係の深さがウクライナとは段違いなので、ある程度は助けてくれるでしょうが、所詮は他国。

いよいよやばくなってきたら、ウクライナ同様に見捨てられてしまうのは目に見えています。

 

敗戦間近の末期症状

今現在、ウクライナ国家総動員を発令して、十五歳から六十歳までの男性は、国外退避を認めないという非常事態宣言を発動。

 

また、国民に対し、軍事教育を施しているようですが...

 

まるで、第二次世界大戦末期の日本を見ているよう。

竹槍でB29を落とす思想と根本的には同じです。

そんなことを今さらしても、戦況を覆すことは不可能なことはみんな分かっているでしょうがね...

 

しかし、ウクライナは一体どうすれば良かったのか?

ソ連解体後も、ロシアの兄弟国として過ごしていればよかったのか?

 

ただ、経済的に困窮しており、西側諸国の経済的恩恵を受けなければ厳しい状況だったことを考えると....

それがロシアに対する裏切りだとしても、欧米に乗り換えなければ国が立ち行かなかった。

 

そう思うと、もうどうしようもない。

大国と大国に挟まれた小国の悲劇。こんなん、最初から詰んでますやん。

 

そして、日本だって立場は同じようなもの。

中国とアメリカという超大国に挟まれた位置にいることから、ウクライナの二の舞になる可能性は、否定しきれないと思います。

 

アメリカも、中国やロシアに対する前線基地として日本に価値を見出しているため、そうそう見捨てないとは思いますけれども...

 

恐ろしい...

 

終わりに

ロシアとウクライナ問題は、もうソ連の時代から複雑に絡み合っているので、どう解決すれば良いのか難しい問題です。

西ドイツと東ドイツに分かれたように、西ウクライナと東ウクライナで分離独立?

でも、ウクライナの経済基盤は東部のドンバス地方をはじめに東側に寄っているので、西ウクライナ側は納得しないでしょうし...

 

1991年、ウクライナが核を手放すことを条件に米国と英国、ロシアの3カ国がウクライナの主権を尊重し安全を保障する「ブダペスト覚書」とか、いったいどこに行ったんだ状態。

 

結局、核を廃棄してその時は賞賛されても、本当に困ったときは誰も助けてくれないことが証明されました。

 

抑止力という意味でも、今回の戦争を機に、核開発に乗り出す国は増えると思います。

また軍事行動へハードルも確実に低くなりました。

 

更に、この情勢を見た中国が、欧米なぞ恐れるに足らん、と考えることも普通にあり得る。

香港や台湾、チベット問題も、新たな局面を迎えることになるかもしれません。

 

あー戦争は嫌だ。世界が平和になりますように。

プライバシーポリシー