題名に恋愛、とあるぐらいだから、恋愛小説かな?と思った貴方、甘いですね。
この作品、恋愛小説の皮をかぶってますが、実体は人間の業を描いた傑作小説です。
正直、この作品を知らない人が殆どだと思います。
実際マイナーな小説なのは事実ですが、作品のクオリティは直江賞を受賞してもおかしくありません。
個人的に、ネット小説の中では最高傑作だと思っています。
今日は、そんな「極地恋愛」がどんな作品なのかを紹介いたします。
あらすじ
高校の卒業旅行として、サイパンに向かっていた主人公の朝内広人と友人の唐宮丈。
しかし、激安パックツアーで行こうとしたことが災難の始まり。
まさかの、乗っていた船が難破して無人島に漂流。
他の乗客で生き残ったのは灯向赤音、氷上ルナ、荒神美菜の3人の女性だけ。
5人は、無人島でサバイバルをしながら、なんとか日本に戻るべく色々活動するが、島には、謎の殺人鬼の影が...といった話です。
登場人物紹介
朝内広人
年齢:18歳
身長:170cm
高校卒業後は親戚の工場で働くことが決まっている。
元々は非常に優秀な学生で、将来を嘱望されていたが、ある事件がきっかけで人生のレールを踏み外し、今に至る。
サッカー部に所属していたがレギュラーになれず、途中退部。同じくサッカー部の唐宮とは親交は続けていた。
今回のサイパンでの旅行も、唐宮と二人で行くぐらい仲が良い。
頭がよく、能力が高いが変なところで天然。
真面目か!と突っ込まれる性格。
実際、一言で表すなら真面目なサイコパスだと思う。でも良い奴。
唐宮丈
年齢:18歳
身長:180cm
広人の友人。小学校からの付き合いで所謂幼馴染。
サッカー部に所属しておりエース。サッカー推薦で大学に受かっており前途洋々。
イケメン。
自分の容姿が優れていることを自覚しており、女には冷たい。
寄ってくる女をチョメチョメしては捨てるという女の敵。
ただ、男には友情というものを持ち、お調子者で憎めない性格をしている。
灯向赤音
年齢:17歳
身長:160cm
BWH 85‐59‐89(Cカップ)
サブヒロイン。かわいい顔をしているが、頭は良くなく、騙される側。
漂流した当初は、食料や水を女性側で独占するように動き、主人公たちを窮地に追い込む。
自分勝手で頭の悪い言動にイライラさせられる、ちょっと優しくするとすぐ落ちる。チョロいん。
そんなところがまたかわいい。
裕福でない家庭に育つが、小学生の頃父親がレストラン経営に成功。生活が変わる。
ただ、その成功は他人を犠牲にして成り立っていることから複雑な思いを抱く。
氷上ルナ
年齢:21歳
身長:163cm
BWH 92‐58‐84(Eカップ)
スタイル抜群の美人。
中学生の時、実の親から襲われそうになり、耐えきれず家出をする。
同じ家出少女のマヒメと出会い、生きる術を学びながら一緒に暮らしていたが、ある日貯金をすべてマヒメに盗まれ、そこからは一人で生きてきた。
現在は、ホステスの仕事をしており、男のあしらい方は一流。
ただ、それが裏目に出て、唐宮といざこざが発生する。
荒神美菜
年齢:16歳
身長:152cm
BWH 78‐54‐80(Bカップ)
中学生に見られるほどの幼い外見をしており、見た目は可愛らしい少女。
父親がレンジャーをしており、その関係で見た目に似合わずサバイバル能力は抜群。
どこか人を食ったところがあり、トリックスター的な役割を果たしている。
主人公が生き延びるために適切なアドバイスをしたと思ったら、全く意味のない提案をするなど、愉快犯。
見どころ
最初はサバイバルものかな?と思いながら読み進めると、いつの間にか得体の知れない殺人鬼が出てきて推理物になり、最後の方は本格的なバトル物になるという、一粒で何度も楽しめる作りになっています。
登場人物達も皆魅力的。シリアスな場面も多いですが、時折見せるコミカルなやり取りも面白く、それがより登場人物の魅力を際立たせています。
本書の結末は賛否両論あると思いますが、私としては大好きですね。
最後の
「ヒロト...ねぇ...どこにいるの?」
は脳が破壊されたかと思うほどの衝撃を受けました。
読み終わったあと、凄く重い気持ちに浸れますよ!
本当に作者である七色春日さんは、救いようもない物語を作るのが上手いなぁ、と感じます。
作者の七色春日さん
実は七色春日さん、昔は自身のサイトに小説をアップされてまして、その頃からのファンなんですよ。
今はもうサイトが閉鎖されてしまい、過去の二次小説が読めないのは少し寂しいですね〜。
「天敵無双」「魔王」といった二次小説は、読めなくなってしまうのがもったいないほどの名作でした。
ただ、今も小説家になろう等の投稿サイトに新作を掲載しており、そちらの作品も皆粒ぞろいの小説ばかり。
特に、「ギャング・オブ・ユウシャ」という作品は、書籍化されるほどの人気っぷり。
ただ...それでもやはり私はこの「極地恋愛」が七色春日さんの最高傑作だと思っています。
それぐらい、素晴らしい作品です。
終わりに
この本が、あまりにも世に知られていないのが惜しい…!
映画になってもおかしくないほどの名作です。
というか、映画にならないかなー。そしたら絶対見にいくのに…
最後の展開は映像にするのは難しいかもしれませんが、中盤までは映像化するのは簡単だと思うんですよね。
内容的にも、最後を工夫すれば低予算で出来そうですし。
この作品、今もネットに掲載されているので、無料でも読めます。
こんなにも素晴らしい作品が、ネットでお手軽に読めるなんて...なんていい時代なんでしょう。
こういう名作が無料で読めるとは、いやはやいい世の中になったものです☺️
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