皆さん、最近デジカメって触ってますか?
ここ数年、というかもうだいぶ前からデジカメはすっかり廃れてしまった印象をお持ちの方も多いと思います。
理由は簡単で、スマホのカメラで十分だから、ですよね。
私個人もデジカメはもう何年も触っていません。というか、そもそも持っていません。
実際写真はスマホでとった方が色々と便利ですし。
本日は、そんなデジカメ、というかカメラメーカーで有名なニコンの業績はどうなのか?株は買っていいものなのか?について取り上げてみたいと思います。
ニコンの事業内容について
まず最初に、ニコンの主な事業を見てみましょう。HPからの抜粋です。
ニコンでは1917年の創業以来培ってきた「光利用技術」と「精密技術」をベースに、デジタルカメラや交換レンズを取り扱う映像事業、FPD露光装置や半導体露光装置を取り扱う精機事業(FPD装置事業、半導体装置事業)、顕微鏡や超広角走査型レーザー検眼鏡を取り扱うヘルスケア事業などを展開しています。
売り上げ規模的に映像事業(カメラ)と精機事業(半導体事業)で8割を占めているため、この二つの事業が主な事業としてあげられる企業となっています。
…皆さん、気づきましたか?実はもうカメラ事業より、半導体事業の方が売り上げ規模が大きくなっているんですね。
より詳しく書くと、半導体露光装置という一台数十億というお高ーい製品を製造しています。
では、半導体露光装置とは?それは、ですね…恥ずかしながら正直よくわかりませんでした。
いえ、きちんと調べたんですよ?でも、何言ってるかよくわかんないんですよね。
気になる方は半導体露光装置でググってみてください。
多分よくわかんないと思います。(私だけ?)
ニコンの業績推移と内訳について
売上高は2012~2013年度に一兆円を達成してから綺麗な右肩下がり。ここまで右肩下がりだと逆に凄い...
昨年度になると、5910億と最盛期の約6割まで売上高が減少してしまっています。
一方、営業利益自体はここまで売り上げが下がっているにもかかわらずなんとか黒字で推移しています。
流石に今期はコロナの影響で赤字になりそうですが...
次に、その映像(カメラ)部門と精機(半導体)部門の内訳ですが以下の通り
<映像部門>
2015年 売上高5860億 営業利益566億
2016年 売上高5204憶 営業利益457億
2017年 売上高3830億 営業利益277億
2018年 売上高3607億 営業利益302億
2019年 売上高2961億 営業利益220億
2020年 売上高2258億 営業利益-171億
<精機部門>
2015年 売上高1707億 営業利益83億
2016年 売上高1824憶 営業利益146億
2017年 売上高2476億 営業利益510億
2018年 売上高2263億 営業利益533億
2019年 売上高2745億 営業利益817億
2020年 売上高2397億 営業利益467億
こうしてみると、カメラ部門は一貫して売り上げ減少傾向。
何とか利益は出しているもののジリ貧状態です、
一方の半導体部門は一貫して売り上げ増加傾向。更に、営業利益率も非常に高いことが読み取れます。
この内容からは、もはや、かつて花形であったであろうカメラ部門はお荷物に成り下がり…
代わりに今では半導体部門の活躍で成り立っている会社といっても過言ではないでしょう。
ニコンの株価の推移と各種指標について
うーん下落トレンド。売上高の減少に連れて株価も右肩下がりですね。
2018年の2000円台の時から、今じゃ1000円を割っている始末。
正直このチャートを見る限りは、あまり魅力を感じないかな...
2021年3月の決算では赤字予定のため、PERは算出できず。
PBRは0.54倍と低く、割安ではあるものの、ではお買い得なのか?と言われるとちょっと何とも言えませんね。
ただし、自己資本比率はここ十年間50%越え。売上高は減少しているものの、昨年度まで毎年きちんと黒字を出しているため、財務状況は安定しています。
配当金は今年は2.57%を予定しています。
ただ、本年度は赤字決算のため、来期は更に利回りは下がる可能性があります。
結論
お荷物と化したカメラ部門を早急に切り捨て、半導体部門に注力できればもともと技術力のある会社ですので十分盛り返す可能性を秘めていると思います。
実際、カメラ部門に関してはリストラ等の人員削減を行うことによってかなり縮小化を進めていることから、会社自身もそれはわかっている様子。
カメラに関しては、実用で買うより趣味の世界で買う一定層をターゲットに、その範疇で収まるレベルの規模にしようとしているのでしょうね。
ただ、半導体部門も粗利は高いものの、シェアを伸ばせておらず。
むしろ海外メーカーや国内のキヤノンといった競合会社に苦戦を強いられている状況。
この分野に関して、海外のASMLというオランダ企業がトップに立っており、次にキヤノン。
ニコンは三番手という立ち位置。
この新たな分野で、奪われたシェアをもう一度取り戻すことができるのか?存在感を示せれるかどうかが焦点となってきます。
このように色々と課題、問題は多いものの、財務状況の安定性や技術力の高さを考えると、流石に今の株価は安いのではないか?というのが私の考えです。
結論としては、積極的に買いはしないものの、百株ぐらいとりあえず持っておこうかな?という感じですね。
うーん、でもなぁ。ここ最近はどうもパッとしない感じなんですよね。
結局は、投資は自己責任でお願いしますといういつもの逃げ口上で終わらせていただきます。